2024年11月、神楽坂の「虎白」の新店舗を訪問しました。
お店について
2024年4月に長年営業した旧店舗から現在の場所へ移転しました。
場所は神楽坂の落ち着いた石畳の階段の風情のあるエリア。ちょうどうどん好きの名店の鳥茶屋別館の隣。
長いアプローチを抜け店内に入るとミシュラン三ツ星を再獲得した後ということもあり入り口にはたくさんの胡蝶蘭。
新店舗は以前よりも広々とした空間が魅力で、カウンター席が6席から8席に増え、背面には中庭が見えるガラス張りの設計が施されています。竹細工の天井が温かみのある落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

店主について
小泉瑚佑慈さんは石川秀樹さんに長く師事し、「神楽坂 石かわ」の立ち上げにも参加。2008年に虎白を開きました。小泉さんの料理は、日本料理を軸にしながら食材の選び方が自由です。キャビア、トリュフなども普通に登場する。ただ高級食材を足すのではなく、出汁や季節の食材と組み合わせ、一皿として成立させています。この日の料理にも、そのスタイルがよく表れていました。

この日の料理
この日のメニューは、松茸、舞茸を中心に構成されていました。
燕の巣のスープ
虎河豚のヒレ出汁と鰹・昆布の出汁を合わせた、深い旨味のスープ。

岩手産松茸の春巻
香り高い松茸をパリッとした春巻きで包み、食感と風味を楽しめる一品。松茸はこれでもかっという位詰まっていました。

お椀
大分産のクエと松茸をすっぽん出汁で仕上げた、滋味深いお椀。クエにはしっかりと脂が乗っていて柔らかく仕上がっていました。

牛ヒレ肉のタタキに虎白ジュレ
新鮮ないくらを添えて。


栗のおやき
虎白特製のキャビアをのせた、秋の味覚を感じるおやき。裏ごしした栗をおやきにしたシンプルな一品。ほのかな甘みにキャビアの塩気がマッチ。感動ものの絶品でした。


鮟肝 蕪

松茸 蓮根 銀杏

虎白麺
香茸の出汁に鬼おろし:香茸の風味豊かな出汁に、鬼おろしでさっぱりと。

黒舞茸のご飯
舞茸をふんだんに使った香り高い土鍋ご飯。

甘味
長野パープルと巨峰のシャーベットに、塩チーズソースをかけたデザート。

この日いただいたお酒

Yummies View
新しい虎白を訪れて感じたのは、場所が変わっても料理の考え方は変わっていないことでした。
出汁や椀物、飯蒸し、土鍋ご飯といった日本料理の基本がある。
そこにキャビアやトリュフ、洋の要素を入れていく。
虎白の場合、それらが「変わった組み合わせ」で終わりません。
栗とキャビア。あん肝と蕪。香茸の出汁で食べる虎白麺。
一見すると離れている食材を、味の強弱や香り、食感でつないでいく。
新店舗になり、空間はより洗練されました。
一方、カウンターで小泉さんの料理を楽しむ店としての距離感は以前のまま。
季節を変えて何度も訪れたくなる理由が、よく分かる一夜でした。
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