六本木のふぐ料理店「味満ん」を訪れました。
六本木の裏通りに店を構える、予約困難なふぐ料理の名店です。
華やかな演出を加えるのではなく、刺身、白子、焼き物、唐揚げ、ふぐちり、雑炊と続く王道の料理で、ふぐの魅力を味わわせてくれます。
お店について
六本木駅から歩いて数分。
店頭には「季を料理する ふぐ 味満ん」と書かれた看板が掲げられています。六本木らしい華やかさとは距離を置いた、昔ながらの佇まいです。
店内は調理場を囲むカウンターが中心です。目の前で料理が仕上がっていく様子を見ながら食事を楽しめます。
長く通う常連客が多く、現在は紹介を通じた予約が中心です。格式張った雰囲気ではなく、店の方との会話もある温かな空気でした。


この日の料理

ふぐ皮
最初にいただいたのは、細く切ったふぐ皮です。
こりこりとした歯触りがあり、さっぱりとした味わいです。これから始まるふぐ料理への期待が高まります。

ひれ酒

ふぐ刺し
大皿に美しく並べられた薄造りです。
透けるほど薄く引かれていますが、口にすると弾力がしっかりと残っています。数枚をまとめて取り、薬味と一緒に食べると、ふぐの淡い甘みと歯応えがよく分かります。
ポン酢だけでも十分ですが、濃厚な肝だれを合わせると味が大きく変わります。淡泊な身にコクが加わり、ひれ酒にもよく合いました。

白子焼き
表面に軽く焼き目をつけた白子焼きです。
中はとろりとしており、舌の上で溶けるような食感。濃厚ですが重さはなく、添えられた柑橘を搾ると後味がすっきりします。
ふぐの季節ならではの楽しみです。

ふぐの塩焼き
焼き物は、ふぐの身の弾力と淡い旨味をそのまま楽しめます。
味付けは控えめです。余分なものを加えず、ふぐの持つ甘みを塩で引き出しています。柑橘の酸味を加えると、身の味が一段とはっきりしました。

ふぐの唐揚げ
運ばれてきた瞬間、その大きさに驚きます。
一般的なふぐの唐揚げとは印象が異なる、骨付きの大ぶりな一品です。衣は香ばしく、中の身は厚くてジューシー。骨の周りにある身まで、ふぐの旨味が詰まっています。
豪快な見た目だけではありません。衣の味付けと揚げ加減もよく、満足感の高い料理でした。

ふぐちり
鍋には白菜などの野菜と、ふぐの身がたっぷりと入ります。
火を通したふぐは、刺身とは違うふっくらとした食感です。身や骨から出た旨味を野菜が吸い、鍋の後半ほど出汁に深みが増していきます。

ふぐ雑炊
締めは、鍋に残った出汁で作る雑炊です。
ふぐと野菜の旨味が溶け込んだ出汁に、卵を加えて柔らかく仕上げています。コースを通して濃厚な料理もありましたが、最後は穏やかな味でまとまります。
デザートの苺までいただき、食事を終えました。


いちご



ふぐ刺しから雑炊まで、ふぐをさまざまな調理法で楽しめる店です。
特に印象に残ったのは、肝だれで味わうふぐ刺しと、驚くほど大きな唐揚げでした。白子焼きや塩焼きにも、それぞれ異なる食感と旨味があります。
値段も予約の難しさも、気軽に利用できる店ではありません。それでも、冬に質の高いふぐをしっかり食べたい時には、思い出す一軒です。
次の季節にも、また訪れたいと思います。